スペイン Spain
スペインは、ヨーロッパ南西端のイベリア半島の約80%を占めます。エリアごとにそれぞれ豊かな個性を持っていて、風土や気候も異なります。スペインといえば、ガウディのサグラダ・ファミリア、サッカー、情熱的なフラメンコ、闘牛、美味しい生ハムやパエリアなどをイメージする人が多いでしょう。
多様な文化が混在するスペインには世界遺産が点在し、世界中から観光客や留学生がたくさん訪れる魅力溢れる国です。
スペインの歴史早わかり
スペインは、古くはローマ帝国の支配を受け、その後711年にイスラム教徒がアフリカから侵攻し約800年にわたりイスラム教徒が繁栄を続けました。1492年キリスト教徒によるレコンキスタにより、イスラム教徒はスペインから追放されますが、彼らは文化や建築面に大きな影響をあたえました。その後、大航海時代を迎え多くの植民地を獲得しましたが、無敵艦隊の敗北を機に国土は衰退していきます。1936年から39年にかけスペイン市民戦争、フランコの独裁政権時代の後、民主化が進められます。1986年には欧州共同体EC(現EU)に加盟。1992年にはバルセロナ・オリンピックとセビリア万博を開催し社会基盤は整備され、産業や経済も急速に発展してきました。
基本情報
- 正式国名
- エスパーニャ王国
- 首都
- マドリード
- 面積
- 50.6万k㎡(日本の約1.3倍)
- 人口
- 約4,760万人(2022年)
- 公用語
- スペイン(カスティージャ)語
(なお、スペイン憲法は、各自治州の自治憲章の定めにより他の言語も当該自治州の公用語とすることを認めており、現在、バスク語(バスク州、ナバーラ州北西部)、カタルーニャ語(カタルーニャ州、バレアレス州)、ガリシア語(ガリシア州)、バレンシア語(バレンシア州)、アラン語(カタルーニャ州)がそれぞれ公用語として認められている。)
- 宗教
- カトリック(国民の大多数)
- 政体
- 議会君主制
- 通貨
- ユーロ(€)、補助通貨はセント(¢)(2024年1月現在1€=約160円)
- 時差
- -8時間(サマータイム中は-7時間)
Q&A
どうやって行くの?
2024年10月末より東京/成田~マドリード線の運航が約4年半振りに再開予定!所要時間は約14時間。ヨーロッパの主要都市を経由する場合、乗り継ぎの時間を入れて約15〜18時間。
治安は?
残念ながら日本と比較するとあまりよくないのが現実。マドリードやバルセロナなどの大都市では、スリ、置き引き、ひったくりなどの被害が目立つ。貴重品は目の届く範囲で持ち、深夜や早朝などはタクシーを利用するといい。特に、祭りやイベントに行くときは特に注意して行動すること。
通貨は?
ユーロ(€)、補助通貨はセント(¢)
紙幣は €5、€10、€20、€50、€100、€200、€500
硬貨は ¢1、¢2、¢5、¢10、¢20、¢50 €1、€2
(2024年1月現在 1€=約160円)
気候は?
日本のように四季があり、地方によって大きく異なるのが特徴。
・マドリード・トレド
メセタとよばれる標高600メートル以上の大地状の高原が広がり、年間を通して雨の量は少なく乾燥している。夏は暑く、冬の寒さは厳しい大陸性気候。昼と夜の寒暖の差も激しい。
・サンティアゴ・デ・コンポステーラ
カンタブリア海沿岸は雨が多く、夏は涼しく冬は暖かい海洋性気候。年間を通じて湿度が高い。
・バルセロナ・バレンシア
一年を通し、温暖で過ごしやすい地中海性気候。雨量も少なく、南下するほど乾燥している。
・セビーリャ・コルドバ
夏は非常に暑く、最高気温が40℃を超えることもしばしば。昼と夜の気温の差が大きい。
食事は?
・朝食(desayuno) ビスケット、パンなどとコーヒーで簡単に済ませることが多い。
・昼食(comida)日本より遅めの14〜15時頃から食べはじめる。サラダやスープなどの前菜、牛肉や魚などのメイン料理、デザートにコーヒーとボリューム満点。家族そろっておしゃべりを楽しみながらたっぷり時間をかけて食べる一日のメインの食事。
・夕食(cena) 21時から22時頃にパンとハムやチーズなどで軽く済ませる。
このほかにも、昼食前に小腹が空いたら近くのバルで軽くつまんだり、夕方にも同僚や友達とカフェやバルでタパスなどを食べることもしばしば。食事の時間や習慣も日本とはかなり異なる。
Siesta (シエスタ)ってどういう習慣?
直訳すれば昼寝の意。午後2時から4時頃にとる昼休みのことをいい、銀行や店舗もシエスタの時間は閉まる。一度自宅に戻り家族そろってゆっくり昼食をとり、少し休んでから仕事に戻る。近年都市部ではシエスタなしに営業する店も増えてきたが、スペインの伝統的な習慣の一つ。
Bar (バル)ってどんなところ?
どんな小さな田舎町にも必ず1軒はあり、スペイン人の生活にかかせない存在のバル。朝早くから夜遅くまで営業している。仕事の休み時間や夕食前に家族、友人、同僚とコーヒーやワインを飲みながら、小皿料理をつまむ。バルはスペイン人にとってカフェでもあり、居酒屋でもあり、サッカー観戦の場でもある。
チップは義務?
ホテルやタクシーでは基本的に不要。決まりや義務はないが、気持ち程度に5%ほど渡すことが多い。
パラドールって何?
古いお城や修道院、貴族の館など文化財を改修してを国営ホテルとして運営しているもの。1928年に第1号が誕生した。どのパラドールも絶好のロケーションに建っおり、美しい景色やパティオを堪能できる。建物は中世の面影をそのまま残していることが多いが、客室などは改装されて近代的な設備を備えている。人気のパラドールはすぐに満室になるため、早めに予約したほうがいい。