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訪れてみたいスペインの美しい村

スペイン情報

スペインには美しい街や村がたくさんあります。

山や海、川、オリーブやぶどうの畑などの自然や風景、歴史的な建物、その土地ならではの名物料理、現地の人とのコミュニケーションなど、楽しみは尽きません。

スペインといえば、太陽の国というイメージがありますが、北に行けば雨が多く緑の濃い山々が見られます。ドン・キホーテの舞台となったラ・マンチャ地方の風車、ヒマワリやフラメンコのアンダルシア、コスタ・デル・ソルのビーチなど、観光地として知られたスペインのほかにも、訪れるのに値する小さな村がたくさんあります。

そんな美しいスペインの村を、雑誌『ナショナル・ジェオグラフィック』のメンバーが独自の基準で「スペインの100の美しい村」としてリストアップしました。

世界中から観光客が訪れる村もあれば、知る人ぞ知る村もあり、世界遺産のある村や名物料理が魅力の村もあります。それぞれ魅力があるのはもちろんですが、共通しているのは、小さな村であることと文化的に豊かであること、そして景色も美しいことです。

メジャーな観光地はもう飽きたという方から、ちょっと違った旅行がしたい方、ゆっくりと自然や歴史的な建物を楽しみたい方には特におすすめです。ちょっとした小旅行で行くのも楽しそうです。

ここでは、リストの中から10個の村をピックアップして紹介します。

  • トルヒーリョ (カセレス)
    トルヒーリョはエクストレマドゥーラ州のカセレス県にあり、コンキスタドールのフランシスコ・ピサロの生誕の地でもあります。町には中世の雰囲気を残した部分とアラブの城や城壁が残る部分があり、歴史の流れを感じられます。かつての商業の中心であったマヨール広場を先頭に、新大陸の発見で財を成した人の邸宅、教会などが見どころ。
  • バルデロブレス (テルエル)
    アラゴン州テルエルのバルデロブレスの中心部にはマタラーニャ川が流れています。そこにかかるサンロケ橋はゴシック様式のアーチ型の美しい橋を渡って行くと旧市街が広がります。村の丘の頂上には、かつては一体だったサンタ・マリア・ラ・マヨール教会とバルデロブレス城があり、必見。
  • サンティリャーナ・デル・マル (カンタブリア)
    スペイン北部のサンタンデール州にある村で、近くにはアルタミラ洞窟があります。870年に作られた修道院が12世紀に参事教会に改築され、この教会を中心に村が発展していきました。石畳の道や名家の邸宅やバロック様式の豪邸が並び、今も中世の雰囲気が残ります。
  • アイリョン (セゴビア)
    カスティーリャ・イ・レオン州のセゴビア県北東部の村。村の歴史はケルト・イベリア人時代まで遡り、その後、ゴード人、西ゴード人、イスラム教徒がこの地にやってきました。村に入るとまるで違う時代にいるような雰囲気が流れています。マヨール広場とサン・ミゲル・アルカンヘル教会、中世の橋、城壁、サンタ・マリア・ラ・マヨール教会などは必見。アルフォンソ6世、アルフォンソ7世、フェルナンド3世、フェルナンド4世、フアン2世など多くのスペイン王が訪れた村でもあります。
  • ブイトラゴ・デ・ロソヤ (マドリード)
    マドリード市内から北へ車で1時間ほど。ソロヤ川岸にそびえ立つ中世の城壁は保存状態がよく、800メートルにわたる城壁には3つ入り口があり、そこから村に入って行けます。サンタ・マリア・デル・カスティーリョ教会、ピカソ美術館も見逃せません。
  • シグエンサ (グアダラハラ)
    カスティーリャ・ラ・マンチャ州グアダラハラ県の北部にある村。多くの建築物があり、中でもシグエンサ城とその城壁は目を引きます。シグエンサ城は現在はパラドール(国営ホテル)となっていますが、その美しさは失われていません。シグエンサ大聖堂とマヨール広場も必見です。
  • ラグアルディア (アラバ)
    スペイン北部のバスク州アラバ県にある村。ワインの産地として世界的に有名です。市街地は13世紀初頭に作られた城壁に囲まれ、5つの入り口から中に入ることができます。ゴシック様式のポーチのあるサンタ・マリア・デ・ロス・レジェス教会、様々な様式が混在するサン・フアン教会は必見。地下の洞窟状のボデガもワイン通にはおすすめです。
  • カストゥリーリョ・デ・ロス・ポルバサレス(レオン)
    カスティーリャ・イ・レオン州レオン県の村。サンティアゴの巡礼路沿いにあり、昔ながらの緑のドアと窓のある茶色の石造りの家並みと青空とのコントラストは印象的。家の紋章のついた扉が残る家もあり、広い入り口はロバや馬の引く行商の荷車が行き来した時代を思い出させます。
  • オルベラ (カディス)
    アンダルシア州カディス県にあるオリーブ畑に囲まれた小高い丘にある村です。白い壁の家が並び、青空とのコントラストが印象的。遠くからも見えるアラブ時代の城とエンカルナシオン教会がシンボル的な存在です。教会と城の間の広場からはオリーブ畑やカディス山脈が見渡せます。
  • カラタニャソル (ソリア)
    カスティーリャ・イ・レオン州のソリア県の住民50人以下の小さな村。石と土でできた家の並ぶ石畳の道を歩くと時代が戻ったような感じがします。レコンキスタの時代に「カルタニャソルの戦い」でイスラムの指導者アルマンソルが戦死した地でもあります。古い城跡からは、キリスト教徒とイスラム教徒との間に何度も戦いがあったことが伺われます。

まだまだリストは続きますが、どの村にもそれぞれの歴史があり、魅力的です。

興味を引かれる村があれば、是非調べて行ってみてください!