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サグラダ・ファミリア、2026年完成予定を変更へ

スペイン情報

 

 

アントニオ・ガウディの死後100年にあたる2026年の完成を目指していたサグラダ・ファミリアですが、このほど「奇跡でも起きない限り2026年の完成は無理」という公式の発表がありました。

 

新型コロナウイルスの流行、そして、その影響でサグラダ・ファミリアを訪れる観光客、特に94%を占める外国からの観光客が激減したことが背景にあります。建築の代表者は「コロナウイルスの影響で計画を見直さざるを得ない。2026年の完成を目指していたが、現在の状況では長期的な見通しが立たない。今回のような例外的な状況では、例外的なやり方が必要になる」としています。

 

完成の目処については明言を避けましたが、何らかの形で作業を続け、たとえば2030年には完成できるかもしれないとしています。コロナ対策がうまく行けば、現在残っている資金で作業者に賃金を支払い、2番目に高い塔(138m)を2021年には完成できるようです。この塔の作業はほぼ終わっており、後は仕上げの作業を残すのみだそうです。

 

2019年には1日平均15000人以上、年間450万人がサグラダ・ファミリアを訪れ、1億300万ユーロの収入がありましたが、2020年は1700万ユーロの見込みだそうです。現在は週末のみ見学が可能ですが、入場料による収入を警備やコロナ対策の費用が上回るため、かなり厳しい状況です。

 

サグラダ・ファミリアの建築の費用は入場料と寄付によって賄われおり、今年の11月にも寄付を募るキャンペーンが行われる予定です。サグラダ・ファミリアではスペイン内戦や世界大戦など非常に厳しい時期も乗り越えて建築が続けられてきました。今回のコロナウイルスによる難局も乗り越えて、1日も早く完成した姿を見られたらと思います。